水源問題
水源問題の概要
春日那珂川水道企業団は、昭和52年の設立以降、春日市と那珂川町の水道水の安定的な供給に努めてまいりましたが、当時の予想を上回る急激な人口増加に水源の手当てが追いつかず、許可を得ずに河川からの取水を行ってきました。このことについて、平成27年9月17日に、県から是正指示を受けました。住民の皆さまと関係各位の信頼を損ね、誠に申し訳なく、心から深くお詫び申し上げます。今後は、住民の皆さまの生活に影響を及ぼすことがないよう職員一丸となり水源の確保に万全を期してまいりますので、皆さまのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
平成28年4月1日から平成32年3月までは、福岡市から暫定的に原水の融通を受けています。当企業団としましては、融通期限である平成32年3月までに、恒久的な代替水源を確保すべく取り組んでまいります。
なお、恒久的な代替水源の確保、再発防止策の進捗状況につきましては、ホームページで随時報告していく予定です。
水源問題発覚後の経緯
2015.10.06
不法取水の早期是正及び給水の確保に関する決議が採択されました。
平成27年10月5・6日で開催された企業団議会において、水源問題に関する決議が採択されました。
2015.12.25
是正計画書を提出しました。
当企業団は、那珂川において河川法に違反した取水を行っていたとして是正指示を受け、是正のための計画書を提出するよう指示を受けておりましたが、 平成27年12月25日、是正計画書を那珂川の管理者である福岡県に提出しました。今後は、この是正計画書に基づいて、河川法違反状態の解消に努めてまいります。
2016.01.07
水源問題に関する第三者調査委員会について。
当企業団が河川法に違反した取水を行っていた問題につきまして、本年1月7日から第三者調査委員会による原因究明及び再発防止策の検討が行われています。調査委員会の結果は本年3月末頃に出される予定となっておりますが、当企業団ではこの結果を真摯に受け止め、住民の皆様の信頼を1日でも早く回復できるよう職員一丸となって取り組んでまいりますので、ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。
2016.03.22
水源問題に関する第三者調査委委員会報告書が提出されました。
水源問題に係る第三者調査委員会から、平成28年3月22日に、原因究明及び再発防止策についての報告書が提出されました。
2016.03.28
福岡県に恒久的な代替水源を確保するための具体的計画等を提出しました。
福岡県に「恒久的な代替水源を確保するための具体的計画」及び「水源問題に関する第三者調査委員会報告書の提言に基づく取り組み方針と職員の処分について」を平成28年3月28日に提出しました。
2016.03.31
第三者調査委員会報告書の提言を受けての取り組み
2016.06.01
コンプライアンスハンドブックを作成しました。
今回の水源問題では、住民の皆さまや関係機関の方々との信頼関係を大きく損なうこととなりました。二度と同じ過ちを繰り返すことがないよう、組織全体でコンプライアンスの徹底を図るための職員の行動指針としてコンプライアンスハンドブックを策定しました。今後はコンプライアンスハンドブックを利用した内部研修を実施していきます。
2016.06.15
顧問弁護士によるコンプライアンス研修を実施しました。
コンプライアンス意識の向上を図るため、全職員を対象に顧問弁護士によるコンプライアンス研修を実施しました。内容につきましては、コンプライアンスに関するさまざまな事例を通し、当企業団の水源問題の問題点について学ぶという形で進められました。今後も職員のコンプライアンス意識の向上を図るため、継続して研修を実施していきます。
2016.08.25
コンプライアンス内部研修を実施しました。
コンプライアンスハンドブックを利用し、総務課長によるコンプライアンス研修を全職員対象に8月23,24日の2日間に分けて実施しました。また、研修の1つとして、グループ討議により水源問題を反省し、問題点の振り返りを行いました。二度と同じ過ちを繰り返すことがないよう今後も継続して内部研修を実施していきます。
2016.09.01
公益通報制度の見直しについて
今回の水源問題では、既存の公益通報制度が機能しなかったために見直しを行い、新たに弁護士を公益通報の窓口として設置しました。公益通報は、職員の他にも、企業団の請負業者、受託業者、春日市・那珂川町の住民の皆さまも行うことができます。
公益通報ができる事案
企業団の事務事業の執行に関する違法又は不当な事実が対象です。
公益通報の窓口
内部窓口
- 春日那珂川水道企業団 総務課長
- 〒816-0804
- 春日市原町2丁目30番地2
- TEL 092-571-7001
外部窓口
- みらい法律事務所弁護士
- 大坪 知弘(おおつぼ ともひろ)
- 〒810-0023
- 福岡市中央区警固1丁目12-11
- アーバンスクエア警固6階
- TEL 092-781-4148
通報の方法
公益通報は、書面、電子メール、面談その他の方法により行うことができます。通報する際は、通報者の氏名及び連絡先並びに通報しようとする事実の具体的内容を明らかにする必要があります。
2016.10.01
水源問題に関する情報提供のため、広報紙水レターを配布しました。
水源問題についての情報提供のため、広報紙水レター水源問題特集号を配布しました。 また、情報提供の充実を図るため、年3回であった広報紙の配布を年4回としました。
2016.10.24
第1回検証委員会を実施しました。
第1回春日那珂川水道企業団水源問題に関する提言実現のための取組内容検証委員会を実施しました。検証委員会は、水源問題の再発防止策として第三者調査委員会から受けた提言の実現に向け、その取組内容を検証するために設置したもので、委員会は第三者調査委員会の委員4名で構成されています。
次回開催は平成29年3月を予定しています。
2017.03.27
2018.03.29
2019.03.22
2020.03.26
第5回検証委員会を実施しました。
今回で検証委員会は解散することとなりましたが、企業団では引き続き、コンプライアンスの重視に取り組んでまいります。
恒久水源確保に向けた取り組み
2017.08.1
企業団は、暫定水源である福岡市からの原水の融通期限である平成32年3月31日までに、必ず恒久水源を確保しなければなりません。
そのため、平成28年3月28日に福岡県に提出した「恒久的な代替水源を確保するための具体的計画」に基づき、企業長を先頭に職員一丸となって恒久水源確保に全力で取り組んでいます。
計画では、目標水量(日量15,400m3)の確保のため、トンネル湧水や深井戸等5つの方策に取り組むこととしています。
なお、進捗状況について適宜、議会、住民及び関係機関に対して報告していくことで、恒久水源確保の透明化を図っています。
2018.02.21
平成30年第1回議会定例会及び水資源対策特別委員会では、恒久水源確保の進捗状況について次のとおり説明いたしました。
- 福岡地区水道企業団からの受水増量は、五ケ山ダムの試験湛水の遅れにより、開始が遅れること。
- トンネル湧水(市ノ瀬地区)は、平成30年4月から取水開始予定であること。
- 「トンネル湧水(上梶原地区)」、「普通河川(井尻川)」、「溜池余剰水」及び「深井戸の新規開発」については、取水方法の見直し及び関係者との協議等の理由により遅れいていること。
- 当初5策では水源を確保することは困難な状況であるため、追加策について概ね決定し、確保に向けて取り組んでいること。
なお、追加策の具体的な内容については、関係者との調整が整い次第報告いたします。
2018.04.30
新幹線トンネル湧水(市ノ瀬)の取水開始について
当企業団では、五ケ山ダム完成に伴う受水増量、新幹線トンネル湧水取水(市ノ瀬、上梶原)、普通河川取水、溜池余剰水取水、深井戸開発の5つの方策を掲げ、恒久水源確保に向け取り組んでいるところです。
5つの策のうち、平成30年4月を取水開始目標と掲げていました新幹線トンネル湧水(市ノ瀬)について、関係者のご理解とご協力のもと、平成30年3月27日(火)に福岡県より水道事業変更認可を受け、同年4月28日(土)から日量2,910㎥の取水を開始いたしました。
今後も企業長を先頭に職員一丸となり、恒久水源確保に向け取り組んでまいりますので、皆様のご理解とご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
2018.11.30
恒久的な水源確保の状況と見通しについて
平成30年10月22日、23日に開催された企業団議会水資源対策特別委員会において、恒久的な水源確保の状況と見通しについて報告いたしました。内容は次のとおりです。
確保した水源とこれから確保する水源
計画内容 | 水量 | 目標確保時期 |
---|---|---|
1 五ケ山ダム完成による受水増量 | 1,000㎥ | 五ケ山ダム供用開始後 |
2 九州新幹線トンネル湧水の取水(市ノ瀬) | 2,910㎥ | 平成30年4月28日から取水開始 |
3 九州新幹線トンネル湧水の取水(上梶原) | 2,930㎥ | 平成32年2月 |
4 白水大池のため池余剰水 | 1,500㎥ | 平成31年11月 |
5 【追加策】猿山川の表流水取水 | 3,100㎥ | 平成32年2月 |
6 【追加策】西畑川の表流水取水 | 4,710㎥ | 平成32年2月 |
目標確保水量 計 | 16,150㎥ |
確保を断念した水源
計画内容 | 水量 | 断念した理由 |
---|---|---|
井尻川の取水量の増量 | 1,500㎥ | 流量が安定せず、増量が見込めないため |
深井戸開発 | 2,000㎥ | 調査の結果、水量が見込めないため |
水源確保計画の変更と見通し
当初の水源確保計画のうち②トンネル湧水取水(市ノ瀬)は平成30年3月に確保することができました。しかし、調査の結果、どの確保策においても当初の予定ほど水量が見込めず、特に、井尻川の取水量の増量と深井戸開発については、計画を断念せざるを得ませんでした。そこで、猿山川と西畑川からの表流水取水を追加策に掲げ、計画を変更することとしました。これにより、平成31年度末の恒久水源確保の期限までに、目標確保水量16,150㎥/日を確保する見通しとなりました。なお、3~6につきましては、地元の方々のご理解とご協力を頂きながら、協議を進めてまいります。
水源確保のための費用
水源確保のために、平成29年度までに2億7千万円の費用を投じています。今年度は3億1千5百万円、さらに来年度以降、概算で7億9千万円の費用が発生する見込みです。この費用は、内部留保資金で賄いますので、水道料金には影響ありません。
2019.03.01
平成31年2月15日に開催された企業団水資源対策特別委員会において、恒久水源確保の進捗状況と今後のスケジュールの説明を行うとともに、2018.11.30に掲載した恒久水源確保策のうち「3 九州新幹線トンネル湧水の取水(上梶原)」、「4 白水大池のため池余剰水」、「5 猿山川の表流水取水」、「6 西畑川の表流水取水」の4つの策について、取水ルートの説明を行いました。
進捗状況について
上記の4つの策のうち、3策については企業団が水道用水として取水することに対する許可、または関係者からの同意を得ました。残りの1策についても、許可の申請中ですが、3月中には許可を得る予定です。
目標確保時期について
次の2策について、目標確保時期の変更を行いました。
- 1 五ケ山ダム完成による受水増量・・・平成30年度以降から平成31年度以降に変更
- 2 白水大池のため池余剰水・・・平成31年11月から平成32年3月に変更
2019.04.15
水道事業認可の取得について
2018.11.30に掲載した恒久水源確保策のうち、3 九州新幹線トンネル湧水の取水(上梶原)、4 白水大池のため池余剰水、5 【追加策】猿山川の表流水取水と6 【追加策】西畑川の表流水取水の方策について水道事業変更認可申請を行い、このたび、平成31年3月29日付で、厚生労働省から水道事業変更認可を得ることができました。(なお、他の方策については、既に水道事業変更認可を取得しています。)
これにより、目標水量を確保するための工事について本格的に着手することが可能となりました。
今後も企業長を先頭に職員一丸となり、平成31年度末期限までの確保に向けて取り組んでまいりますので、皆さまのご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い致します。
2020.04.01
水源確保のご報告
平成28年度から取り組んでおりました恒久的水源確保について、「五ケ山ダム完成による受水増量(※1)」を除く5つの策について、令和2年3月までに水源の確保が完了し、給水を開始いたしました。
住民の皆さまにはご迷惑とご心配をおかけし、誠に申し訳ありませんでした。
また、水源確保にあたってご協力頂きました関係団体や地元関係者の皆さまには心から御礼申し上げます。
※1 五ヶ山ダムは那珂川上流に建設されたダムですが、降水量の不足により、試験湛水(貯水してダムに問題がないかをチェックするための試験)が終了しておらず、福岡地区水道企業団からの日量1,000㎥の受水増量開始時期が遅れています。このため、福岡地区水道企業団の構成団体のご協力により、融通を継続していただいています。
今回確保いたしました水源の内訳と取水開始日はつぎのとおりです。
【不足水量日量16,150㎥に対する恒久水源内訳】
対策名 |
水源種別 |
確保水量 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 五ケ山ダム完成による受水増量 | 受水 |
福岡地区水道企業団 |
1,000 | 遅延により構成団体より融通 |
2 | トンネル湧水・市ノ瀬 | 表流水 | 下代久事川 | 2,910 | 平成30年4月28日から取水開始 |
3 | トンネル湧水・上梶原 | 城の谷川 | 2,930 | 令和2年3月25日から取水開始 | |
4 | ため池余剰水 | 湖沼水 | 白水大池 | 1,500 | 令和2年3月24日から取水開始 |
5 | 普通河川・猿山川 | 表流水 | 猿山川 | 3,100 | 令和2年3月19日から取水開始 |
6 | 普通河川・西畑川 | 井尻川 | 4,710 | 令和2年3月19日から取水開始 | |
合計 | 16,150 |
水源確保に係る費用と水道料金について
平成27年度から水源確保等の工事を開始し、これまでに約17億8千万円という多額の工事費用を要しておりますが、これらの費用については、内部留保資金等(減価償却費等の現金支出を伴わない支出や利益剰余金等)で賄っており、水道料金への影響はありません。
今後はより一層の経費節減を行い、健全経営に努めてまいります。
今後の工事予定について
取水ポンプ施設など取水に必要な施設は、令和2年3月に完成しましたが、効率的な取水を行うために、4月以降も水路改修などの工事を引き続き実施します。工事箇所周辺の住民の皆さまには大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。
今後工事を予定している地区
那珂川市
上梶原地区、下梶原地区、仲地区、東隈地区、別所地区、市ノ瀬地区
このページに関するお問合せ
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